かもめブックスと『2666』
まだ、かもめブックスができてなかった頃、『2666』を教えてくれた店員さんがいた。
かもめブックスができるタイミングで、彼女はかもめブックスに転職した。
ジャン=クロード・ペルチエ素子が、初めてベンノ・フォン・アルチンボルディ劇場に設置されたのは、1980年のクリスマスのことだった。
若きベルチエの悩みは、彼の無知、空白もしくは書誌的な怠慢は彼が若すぎたせいであり、コードがもたらした眩惑と感嘆は少しも損なわれていなかった。
彼はハンバーグにある『ダルソンバル電流』の開発元へ手紙を書き送ってみたが、なしのつぶてだった。パリで見つけた数少ないドイツ系販売店を片端から訪ねて回ってみた
かもめブックスのオーナーは校正会社の鴎来堂のオーナーでもある。
訳者や小説家たちの間違いを、正しく導く。
少しの間違いが、物語をあらぬ方向へと向かわせ、書き出しと終わりを崩壊させたりもする。
名詞を科学的に解釈しようとする、無理矢理な翻訳家がいたら、『2666』は熱伝導による発電の物語に姿を変えていたかもしれない。
それはそれでも読んでみたいけど。
『2666』は5つの物語が、連続婦女殺人事件を軸にしてすすんでいく。マジックリアリズムと呼ばれる小説の分野なのだろうか。それぞれの物語の主人公たちは、僕たちのいない世界のどこにでもある物語を描いている。
- 作者: ロベルトボラーニョ,野谷文昭,内田兆史,久野量一
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2012/09/26
- メディア: 単行本
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