本のこと、はしること、山形県のこと。

本と本屋さんのことを中心に書こうと思ってます。走るのが好きです。山形県出身です。内容をちょっとづつ調整していってます。

日本語で書かれた本を、日本人ではないお客さんへ

フランクフルトブックフェアへ行ったのは、もう4年も経つのか。
一生海外へ行くことはないだろうと思ってた。パスポートも持ってなかったし、飛行機も2回くらいしか乗ったことはなかった。英語はハローの綴りが書けないし、ドイツのことで興味があるのは、バーデンバーデン競馬場で行われる、バーデン大賞くらいだった。

初海外がフランクフルトで、毎日酒を飲み歩いた。
ビールを飲み、ワインを飲み、りんご酒を飲んだ。
グーテンベルク博物館は休館日で、一時間くらいライン川を眺めていた。

仕事はほとんど店番で、会話の通じない交渉をなんとなくしていた。たいがい、ディスカウント?と尋ねられ、ノー、と答える。そんなやりとりだったけど。

その年の暮れ、台湾へ1人で出張へ行った。初めて海外へ行ってからまだ半年も経ってないのに、1人で台湾へ行かせる会社ってすごい。よく許してくれたものだ。
結果的に、売上も上げれた。

翌年、国内の営業を集中するため、台湾へ引き継ぎに行った。
台北のブックフェアでは、たくさんのお客さんと会った。本屋さんへたくさん行った。誠品書店、VVG、下北沢世代。九份や夜市へ行った。ブックカフェで出版社の人たちとパーティもした。

その時一緒に行った子が退職することになった。
ずっと、海外展開に力を入れてきた子だった。


彼女が辞めたことで、うちの会社の海外展開の力は弱くなる。間違いなく。
小さな会社だけど、海外のお客さんへも届かせることが出来たのは、その子のおかげだった。

とても残念だ。

ただ、これからも、ずっと海外でも本を買えるようにしよう、と思った。
彼女の仕事を今日も明日も残していこうと思う。

居ごこちのよい旅

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