愛欲の池袋で、真夏の祭典の予兆を思う
朝は電車で本を読む。
今読んでるのは、『雪』。全然、のめり込めないのは、連日続く酷暑のせいだろうか、単に集中力がないからだろうか。
少しでも涼しくなりたいと選んだ一冊は、ちょっと無理があったな。
- 作者: 中谷宇吉郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/10/17
- メディア: 平装-文?
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世の中は8月。お盆の話もちらほら出てきて、帰省するとかしないとか。
そんなこととは無縁の真夏のビックサイトは、今年もムンムンと積乱雲を作り上げるのだろうか。
アニメイト池袋本店には、女子たちが集う。まさに秘密の花園状態で店内に入る。不運と言うべきか、BLフロアに画材と絵の描き方の本が並べてあり、そこへ行くわけだけど、女子たちに混ざり、棚をチェックしてるのはなんとも居心地が悪い。
この時ばかりはイケメンでなくてよかったと思う。イケメンだったら彼女たち、あんなことやこんなことを想像してしまうかもしれない。
いや、平凡な男こそ想像の対象になり得るのか。そうだ、日常の延長にハレやモがあるのだ。まずい、この平凡さはまずい。この人、本当は脱いだらすごいんです、的なハレンチな場面を想像されてしまうのだろうか。しかも、僕の知らない彼女たちの男友達と絡み合うシーンが、、、と逆にこっちが想像して興奮してしまうくらい。
「腐女子」の社会史: 女性による女性のための男性同性愛小説の社会史
- 作者: 大坂理恵
- 発売日: 2015/01/05
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男の子の欲求は分かりやすい。
女の子の裸を見れば喜ぶのだ。もう、ただそれだけ。かわいい子の裸が見たいだけ。
一方、女の子の欲求はよく分からない。男子同士が絡み合うのを見て、何を興奮しているのだろうか。そこに女の子たちは不在。
言うならば、著者と同様、神の視点で男子同士の愛欲に眼差しを向ける。
だいたい、男子同士の絡みを描く男の子はあんまりいないと思うけど、女の子の裸を描く女子はなかなか多い。
なんだろうなあ、欲望って。
少女ポーズ大全 CD- ROM付 (コスミック・アート・グラフィック)
- 作者: 会田誠
- 出版社/メーカー: コスミック出版
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- 作者: 夏目イサク
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そして、今年も夏がやってくる。
気象衛星ひまわりはビックサイトの上に積乱雲を見つけるだろう。
そのころ僕は、山形へ帰り、都会の熱から解放され、爽やかな夏の暑さの中でカキ氷を食べていることだろう。
そして、残念なくらい、欲望から遠ざかってしまい、ひぐらしの音を聞きながら、
僕の美しい魂はないて
もう死んだっていいよう、、、というのであった。
- 作者: 中原中也,佐々木幹郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/06
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