本のこと、はしること、山形県のこと。

本と本屋さんのことを中心に書こうと思ってます。走るのが好きです。山形県出身です。内容をちょっとづつ調整していってます。

ロックンロールと思い出と、思いのままに

昨日は、6月9日。
誕生日だった友人二人へ毎年変わらず、ロックイズネバーダイ、のメッセージを送る。

ちなみに、僕が生まれた年は1980年。その年に、ジョン・レノンライ麦畑でつかまえられ、イアン・カーティスの土曜日の夜には日曜日の朝が訪れることはなかった。

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

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土曜の夜と日曜の朝 (新潮文庫 赤 68-2)

土曜の夜と日曜の朝 (新潮文庫 赤 68-2)


朝鮮半島には、北緯38度線鉄のカーテンがひかれていた。
ほんの少し、歴史が変わっていたら、と小学校の担任の先生は言う。国道113号線軍事境界線で、学校のある方はソ連、向こう側はアメリカだったかもしれない、と続けた。

国道113号線はちょうど北緯38度線の下をなぞるように走る。初恋の彼女の家は、国道113号線の向こう側。
彼女は英語を話し、僕はロシア語を話していたかもしれない。

アメリカ合衆国の父、ジョン・ロックは、人の平等と自由を説いた。
彼は、生まれたばかりの赤ん坊は、真っ白な何も書かれていない紙だ、と言った。
彼は神を信じていた。

完訳 統治二論 (岩波文庫)

完訳 統治二論 (岩波文庫)


それからずっと後、ロックが信じた神をニーチェは殺した。
同じように、ジョン・レノンはロックを殺した。

ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2)

ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2)

ツァラトゥストラはこう言った 下 (岩波文庫 青639-3)

ツァラトゥストラはこう言った 下 (岩波文庫 青639-3)


この世界には、ロックも神もいないのかもしれない。
ロックのいう国家は、神の子たちから踊りを奪い、聖なる女子を魔女だと呼び捨てる。

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)



魔女〈上〉 (岩波文庫)

魔女〈上〉 (岩波文庫)

魔女〈下〉 (岩波文庫 青 432-2)

魔女〈下〉 (岩波文庫 青 432-2)



初恋のあの子は、国道113号線を越える。ソ連側にある僕の家に遊びに来る。
夜になる。彼女と一緒に踊ることも出来ずに、さよならと言いあう。
彼女はアメリカへ帰る。

でも、神もロックも死んだ気はしない。
そもそも彼らは存在しない。

ふとちょのおばさまがベランダでラジオを聞いている。彼女は末期ガン。ベランダのプランターに水をかけながら、イマジンを口ずさむ。
ラジオからイマジンが流れてきているから。

フラニーとズーイ (新潮文庫)

フラニーとズーイ (新潮文庫)


もし、そのふとちょのおばさまが神だというなら、神は復活したのだろう。そして、彼女が口ずさむイマジンがロックだというなら、ロックも復活したのだ。

イアン・カーティスが死んだ後、下手くそな演奏で歌い続ける、ニューオーダーのように。

rock 'n' roll is never die

ちなみに6月10日、今日はロトの日。
今日の運勢でギャンブル運は最悪だった。