本のこと、はしること、山形県のこと。

本と本屋さんのことを中心に書こうと思ってます。走るのが好きです。山形県出身です。内容をちょっとづつ調整していってます。

酒の肴の本屋さん

梅田 蔦屋書店へ行った。
今までと違う本屋を作ろうとしているが、僕たちは今までと地続きの人間。理想まで走り続けられるんだろうか。

円形の本棚。
働くことを中心にして、本を並べている。働くことは生きること。いつからか、そんな風な社会になったのかもしれない。

アリストテレスは働かないことが最も崇高な生き方だ、と言った。
現在。
ロボットに職を奪われてしまう、と右往左往している。資本主義は何か違う。

ピケティの本がブームだ。
オシャレで買っている人も多いらしい。600ページの分厚い専門書があれほど売れている。本当に関心を持って読んでいたら、失われた時を求めて、がもっと売れてもいい。
でも、そうでもない。

たくさんのものが溶けあい、何もかもが一緒になる。
宇宙のはじまりみたい。
他人と自分の境界線はない。境界がないから、触れることもできない。

梅田 蔦屋書店の売場の理想は、すべてが一つになることなのかもしれない。凝縮したスペースと導線。すべての店がコラージュのように継ぎ合わされる。分類という境界を失う。一つの塊。

本は、人の持つ感覚を刺激する。声を視覚、触覚化する。触れ、見ることで、再び声は、世界に放たれる。
それが好きだ。古い感性なのかもしれない。
境界線が形をつくる。形を求める読書家たちは、梅田蔦屋書店をくぐり抜けるだろう。

そういえば、形が不必要な人々に、本屋はなかった。そうだよね、と思う。梅田蔦屋書店はそこに価値があり、それはとてつもない挑戦でもある。

今まで生きてきた人々が、今から隔絶した売場を作るのだから。

梅田、まぐろや、という居酒屋でマグロと蔦屋書店を肴に。美味しかった。

梅田蔦屋書店

まぐろや


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