本のこと、はしること、山形県のこと。

本と本屋さんのことを中心に書こうと思ってます。走るのが好きです。山形県出身です。内容をちょっとづつ調整していってます。

旭屋なんばCITY店と『平行植物』

旭屋書店なんばCITY店へ行ってきた。もしも、本が存在しなければどうなっていただろう。視覚優位な世界は、もっと触覚や聴覚、臭覚や味覚の何かが優位になっていたのだろうか。 豊かな彩りと引き換えに失ったものは、なんだったのだろう。光を媒介した時、失…

KuLaSu season なんばパークス店と『走ることについて語るときに、僕の語ること』

旭屋書店KuLaSuなんばパークスに伺った。ウルトラトレイルランをしている人がいる。今度UTMFに出場するらしい。走ることについて話すときに僕らが話すことを書こうと思う。走り始めたら止まりたくない。山の頂上では空気が薄く、肌寒い。 山の斜面は急で歩く…

MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店と『泳ぐのに、安全でも、適切でもありません』

MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店の方とお酒を飲んだ。 酔鯨を出してくれる、くじらの店だった。 日本酒は好きだが、飲むのに、安全でも適切でもない、月曜の夜に飲んだ。翌日、予想を覆して二日酔いの頭痛も腹痛もなかった。 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店へ営…

丸善 京都本店と『スローカーブを、もう一球』

先月丸善京都本店がオープンした。先月といえば、8月。夏だ。京都市内は、山で囲まれた盆地になっている。京都の夏は暑い。街からは山の斜面が見える。空と山を分ける緩やかな山の曲線が、曇り空の京都に描かれている。 スローカーブを投げる時の自分をイメ…

イメージがあれば、こんな風に支離滅裂な文章を書かなくてもよい。

写真はイメージを作る。 Photoshopの加工技術が、幻想を作り出しありもしない理想を提供するようになった。 それでも、イメージの力は必要だ。デザイン思考、という言葉が本屋の棚で目につくようになった。デザイン思考というものは、目に見えるものを美しく…

髪とふたば書房と私、愛するあなたのため毎日は通えないけど、時々本を買ってね

京都のふたば書房プラスマルイ京都店へ行った。 独立系の出版社、アタシ社から出てる『髪とアタシ』が取り扱われてて、驚いた。今、一番注目してる。合同会社アタシ社 - 合同会社アタシ社独立系出版社の良いところは、信念が見えやすく、フットワークが軽い…

昔読んだ本を覚えてないことを覚えている。

業界の先輩お二方と武蔵小山で飲んだ。場所は、安い立ち飲み屋の代名詞になりつつある晩杯屋本店。 少し遅れて着いた頃には、お二方は一、二杯飲まれていた。お一人は最近長く働いた会社を辞められた。再就職を考えられているらしいのだが、年齢が壁を作って…

得体の知れない不吉な塊

津田沼駅には千葉工大がある。 千葉工大の男女比はおよそ9:1らしい。男子校といってもいいんじゃないだろうか。男の花園化した千葉工大へやってくる女子たちと、男の子たちはどんな距離感で接するのだろう。 1割だったらかえっていない方が精神衛生上、健康…

読書をはじめるのにうってつけの日

小さい頃は家の中から出ないで1日を過ごすなんて、考えたことはなかった。今では、月の5日は室内から出ることなく過ごす。もし、ナインストーリーズを読まなかったら、今どうしてたのだろう。少なくても山形にいただろうし、今の仕事にはついてはなかったと…

青山のスパイラルで行われている、Nature Creation を観てきた

青山へ行きました。小粋に、颯爽と。 スパイラルで開催中のNature Creation を観てきた。多くのクリエーターが参加しているけど、僕のオススメはsuzukirieさん。 山形県出身の刺繍作家。 刺繍糸を使用してドローイングを描いている作品は、女の子の繊細さと…

三歳の記憶

今週のお題「一番古い記憶」祖父はまだ生きていたころ、三歳の記憶。いや、四歳だったかもしれない。 その日は、曇っていた。秋口だったように思う。田舎だったから、家の窓という窓は開け放たれて、涼しい風が家中に流れていた。 二階に階段で上がると、一…

かもめのジョナサンでランチしようよ

神楽坂へやってきた。神楽坂駅から地上に出ると、すぐにかもめブックスという本屋さんがある。昔は文鳥堂さんという本屋だった。 文鳥はやがてかもめになるんだな。 ちなみに、現在駒鳥が来鳥されている。 かもめブックス|神楽坂|本屋 かもめブックス社長…

イラストレーションを書くなら、『イラストレーション』を買おう。

季刊イラストレーションの編集部へお邪魔してきました。 担当の方はすごい二枚目でした。引け目を感じます。元々隔月で出されていた『イラストレーション』は、情報を集めるというより、特集記事を厚くする編集スタイルに変え、季刊にされたそうです。 お見…

青山ブックセンター本店で、「モノクロ絵の世界」の展示、設置しました

白と黒の世界。 果てと果ての表現。 モノクロで書かれたイラスト、アートなどの作品を集めた『モノクロ絵の世界』の発売に際して、青山ブックセンター本店で展示をします。昨日はその設置をしてきた。 寸法を間違えて、予定より大幅に遅れてしまった。まいっ…

本を売る口実を考えてみる。

本日は、日本出版社販売株式会社へ行く。 いわゆる、取次。卸問屋。又吉直樹先生の大ヒットのおかげで、出版業界は久々に良いニュースが駆け巡る。売上絶好調らしい。でも又吉のは文芸書でしょ?うちは専門書だから、そんなの関係ねー、と、叫び声があがりそ…

美術手帖を愛読してる人たちと仲良しになりたい。

美術手帖の編集部へお邪魔してきました。今年の2月くらいだっただろうか。民事再生を申請して、驚いたのは。すぐにスポーサーも見つかり、安心したのだけど、手を挙げたのがCCCだったこともあり、また驚いた。新しい住所のオフィスはちょっと小さくなったの…

夏が過ぎ、かぜあざみ、誰の憧れにさまよってるんだろう。

お盆が明けると、嘘みたいに涼しい。まもなく、雨が降るらしい。台風が来るらしい。仕事は順調なのに、本が読めない。小説を読んでないからかな。頭に入らない。感じることや考えることが、スイッチを押すみたいになってるのかもしれない。なんだろうな、こ…

ブルー、ブルー、ブルー

仕事初めに雨が降るとは、空もいい度胸してる。お盆までなんとかもってくれた、と思うべきなのかもしれない。お盆過ぎたし、雨でも降らすか、っていう感じなんだろうか。カラカラに乾いてたから、恵みの雨ですね。昔、『月曜日はいつもブルー』っていう本を…

夏の日の思い出、少年少女負けるもんか!

今週のお題「読書の夏」夏は、書を捨てよ、山へ出よ、です。海でもいいと思う。山や海へ行かないと、非リア充として中二病に感染し、永遠に患う恐れがある。今すぐ、隣の席のクラスのアイドルに話しかけて、デートに誘うべきだ。断られたら、隣のクラスのア…

愛欲の池袋で、真夏の祭典の予兆を思う

朝は電車で本を読む。今読んでるのは、『雪』。全然、のめり込めないのは、連日続く酷暑のせいだろうか、単に集中力がないからだろうか。少しでも涼しくなりたいと選んだ一冊は、ちょっと無理があったな。雪 (岩波文庫)作者: 中谷宇吉郎出版社/メーカー: 岩…

会社を休んで、ボケーとする

息子に熱が出て、会社を休んだ。びっくりするほど、何もしなかった。熱が出てるとはいえ、元気な息子と一緒だと、本を読むこともできない。せめて、本を読んだつもりで、ブックレビューの本を眺めてた。東京は4日連続の真夏日らしい。プール行きたい。水着ギ…

友人に勧められて読んだけど、僕の感性が足りず、イマイチだった本を5冊紹介します

大好きな友人たちがいる。一緒に走り、インターハイを目指した友人。大学時代の大人でも子供でもない不安定な時期を共にした友人。毎年の予算達成に向けて励む職場の同僚。尊敬する書店員さん。彼らのセンスも生き方も大好きなのに、共感し得なかった本が幾…

Green Fingers 、妻を愛するように、草木を愛する。死にたくないけど、死んでもいい。

三軒茶屋に、GreenGingersという花屋さんがある。昨日は5周年のパーティがあり、伺った。山形には植物が身近にありすぎて、植物の美しさにあまりピントが合ってなかった。GreenFingersを知ったとき、植物がこんなにかっこいいのだな、と思った。草木を愛でる…

書くのが苦手。好きだけど。下手の横好き横丁

ブログを書き始めて、どれくらいたっただろう。書くのは好きだけど、苦手だ。情報を整理して、並べることができない。だいたいは、倒置法。大切なことが体言止めされ、たどり着くまでのストーリーがぬらり、くらりとこんがらがる。どんな風な人格を持たせる…

会社から家まで、音楽を聴いて帰る

朝に出社してから、夜に退勤するまで、外に出なかった。日が沈んで真っ暗になった外は、暑くて、蒸してる。日が沈んでも街は、まったく涼しくならない。会社から駅までの下り坂、生暖かな空気に触れる。男の子と女の子が隣に並びながら、通り過ぎる。また、…

紹介したら誰もが、最高!素敵ってなると思ってたけど、割と手に取ってもらえない、オススメの5冊を紹介します

本の業界で働いてます。主に本を売ってます。本が好きです。なので、本を勧めます。異常な熱でお勧めしたのに、難しい、と言われたり、分厚い、と言われたりして、読んでもらえなかった、選りすぐりに面白い本をお勧めします。今日は直球。◼︎『移民たち』W.G…

東京南陽会二回目に行く

山形の人ってなんであんなに飲むんだろう。なんか、あんまり覚えてないな。平均年齢が60オーバーなので、もう、僕のひよっこぷりがすごい。会発足以降初めての30代理事らしく、いつも気弱に攻めてます。基本、それだけのご報告。山形県南陽市といえば、と言…

年を経るたびに、制約が生まれてきた。

生まれたばかりの子供は、目が見えない。目が見えない、と聞くと、真っ暗な世界を思い起こす。けれど、赤ちゃんが見ている世界は真っ暗な世界ではない。光に満ちて輝き、真っ白な世界が見えている。世界はキラキラと光り、物には輪郭がない。そこはとても美…

昔の学校をいく

秋葉原、と言っていいのかわからない距離に、3331arts chiyodaという、ミュージアムがある。もとは、小学校か中学校だった場所で、それをリノベーションして使っている。かつての教室はオフィスとしても使われているようだ。3331 Arts Chiyoda:アーツ千代田 …

秋葉原の色彩は鮮やか過ぎて、物欲に溺れて息も絶え絶えになったこと

ミニマルな思想が流行っているんだろうか。最近、よく耳にするようになった。それらは、物を持たないことで、豊かな生活を手に入れようとしている。現代は、物が溢れている。多くの人は手にしたい物を手にすることが容易になった。あまりに簡単になったから…