本のこと、はしること、山形県のこと。

本と本屋さんのことを中心に書こうと思ってます。走るのが好きです。山形県出身です。内容をちょっとづつ調整していってます。

本屋

『カバンの中の月夜』とリブレット千種店とtales of the new age

呟くような声、嘆く歌。囁くように語り出し、メロディを作る。とても単調な。Tales Of The New AgeShe Talks Silenceオルタナティブ¥150provided courtesy of iTunes 愛を忘れた私は、愛せない恋人の耳元で、おはようと歌う。快楽よりも依存に近い。抜け出そ…

『バカはサイレンで泣く』と岩瀬書店富久山店

ここは、大宮でも福島でもない。新幹線で北上する。窓際の席で息子が折り紙をしている。 体調が良くなく、身体中の神経が軋んでいる。寒気らしい寒気はない。駅で買った、缶コーヒーが美味しかった。新幹線のホームにいた駅員に、次の新幹線の発車時刻を聞い…

『ある夢想者の肖像』と誠光社

恵文社一乗寺店で店長をしていた方が、丸太町に本屋を開いた。 屋号は誠光社。お店は河原町通りと丸太町通りの交差点の近くにある。大通りから一本入った通りにあった。夕暮れとも夜とも言えない時間、その界隈は光が落ち、薄暗かった。 人通りも決して多い…

『泳ぐのに安全でも適切でもありません』とMARUZEN&ジュンク堂梅田店

形容詞なんてなくていい、とある人は言った。レトリックは世界を真実から隠している、とその人は考えているのだろうか。形容することを嫌っていた。目の前には揚げた魚がいる。三切れ。白い衣を薄くつけている。今にも崩れてしまいそうなほど繊細な輪郭は、…

『歯車』と山下書店原宿店

週末、頭が痛かった。 上京してから、偏頭痛の癖がついた。そんなに頻繁ではないが、偏頭痛の痛みは気が狂いそうになる。北側の部屋は光が遮られている。 窓の隙間からわずかに見える空は、青く澄んでいる。東京の冬の空だ。 部屋の空気が澱み、悪夢を見そう…

「ロッキンオン」と鹿島ブックセンター

僕は世界に数百人しかいない。もちろん、希少価値は高い。世の中には、君は世界に一人しかいない、という人がいる。 世界の人口はもうすぐ100億人になる。100億分の1の確率で僕が存在するほどの存在ではない。僕はこの世にいる数百人の僕に出会うことはでき…

『長距離走者の孤独』と森の図書室

ライフスタイルの中で、書く行為、読む行為を忘れてしまうことがある。月の定例で読書会を開くことになった。2回目を28日に予定した。予定した方が悪いのだが、多くの人に予定が入っていて、誰も集まらない。誰もいないのなら一人で読書会をしてもいい。ずっ…

『オルフェオ』とエムズ書店みたけ店

ようやく、書き出せる。マジックリアリズムによる呪いが、ブログを開かせる手間をかけさせた。帰宅途中、江田駅に着いた時、リチャードパワーズのオルフェオを閉じた。はじめの45ページで、最後を想像することをやめる。表周りに書かれた説明も、推薦分も飾…

書肆ひぐらしと『私の個人主義』

御茶ノ水駅のすぐそばに、日本出版販売という会社があって、新刊を全国へ流通させるためにそこへ行く。 新刊3タイトルを登録し、神保町の方へ緩やかな坂道を下る。小川町の交差点をまっすぐ進み、少し行ったところで右に曲がる。二番目の交差点を左へ曲がる…

青山ブックセンター本店と『現代写真論』

青山ブックセンターへ行くのは、いつも楽しみだ。買うものを決めて伺い、買うものを買って帰る。Amazonで買えばいいじゃないか、という人もいる。でも僕はそんなもったいないことをしない。欲しい本がどこに置かれてるか、見にいく。今号の+81を買おうと思っ…

かもめブックスと『2666』

まだ、かもめブックスができてなかった頃、『2666』を教えてくれた店員さんがいた。 かもめブックスができるタイミングで、彼女はかもめブックスに転職した。 ジャン=クロード・ペルチエ素子が、初めてベンノ・フォン・アルチンボルディ劇場に設置されたのは…

ジュンク堂池袋本店と『Processing』

2001年MITメデイアラボで、Processingは開発された、プログラミング言語であり、統合開発環境である。開発者はケイシー・リースとベンジャミン・フライの二人だった。Processingは、アーティストやデザイナーのために開発されており、難解なブログラミング言…

石川啄木と東北、アンジェビュロー上野店

ふるさとの 訛りなつかし 停車場の 人ごみの中 そを 聴きにゆく 《石川啄木》山形へ帰ります。 上野です。 エキュートはまだ閉まっていて、誰もいない。 アンジェビュロー上野店は、アンジェの中で一番売上がいいらしい。明正堂アトレ上野店は坪単価の売上が…

メトロ書店と『Design Rule Index』

先日、長崎にあるメトロ書店---本の情報満載---Metrobooksさんのメトロニュースに稚拙な文書ですが寄稿しました。メトロ書店にはまだ伺ったことがない。噂は聞いている。先日、福岡にもご出店された。メトロニュースは各出版社の営業、編集問わず紹介づてで…

長崎書店と『Climax night』

昨夜、熊本県にある長崎書店の長崎さんが上京され、一緒にご飯を食べた。 外苑前になるのだろうか。 JCookという素敵な場所で同じ出版業界の営業の方々とのお食事だった。長崎書店にはまだ伺ったことのない。他の方々はもう何度か伺っているようだった。長崎…

『ミナペルホネン?』と恵文社一乗寺店にまつわる京都の本屋

『ミナペルホネン?』を発売した時、京都にある恵文社一乗寺店でイベントをした。今はcottageとしてイベントスペースをしっかり作られているが、当時はまだなかった。 恵文社一乗寺店の隣にある外のスペースを使わせてもらった。 外から漏れて聞こえるバイク…

NABO.BOOKSと『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』

ゴールデンウイークに家族で上田へ遊びに出かけた。 朝の早い時間に出かけたので、1日を満喫できた。上田にあるNABO.BOOKSへ行った。 もともとamazonで売っていた古本屋だったらしい。今でもamazonで本を売っている。 数年前から店舗を持ち、カフェ兼古本屋…

森岡書店と『荒野の古本屋』

山形県の集まりに出かけた。 いろんな事をしている人がいる。そんな方たちと出会い、話すだけで楽しい。今、銀座に一冊だけの本を売る本屋がある。森岡書店。 店主は山形県出身で、著書もいくつかある。 その中でも、晶文社から出ている『荒野の古本屋』が面…

『みんな!エスパーだよ!』と精文館本店

みんな!エスパーだよ!、の映画公開に合わせて、ドラマ版を観ていた。撮影場所は愛知県豊橋市だった。 漫画は大分県らしい。 テレビでは、どやらー、とか、なんとか、方言を話してた。 僕はそんな方言、豊橋市で聞いたことない。 豊橋は都会だ。 東京から転…

旭屋なんばCITY店と『平行植物』

旭屋書店なんばCITY店へ行ってきた。もしも、本が存在しなければどうなっていただろう。視覚優位な世界は、もっと触覚や聴覚、臭覚や味覚の何かが優位になっていたのだろうか。 豊かな彩りと引き換えに失ったものは、なんだったのだろう。光を媒介した時、失…

KuLaSu season なんばパークス店と『走ることについて語るときに、僕の語ること』

旭屋書店KuLaSuなんばパークスに伺った。ウルトラトレイルランをしている人がいる。今度UTMFに出場するらしい。走ることについて話すときに僕らが話すことを書こうと思う。走り始めたら止まりたくない。山の頂上では空気が薄く、肌寒い。 山の斜面は急で歩く…

MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店と『泳ぐのに、安全でも、適切でもありません』

MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店の方とお酒を飲んだ。 酔鯨を出してくれる、くじらの店だった。 日本酒は好きだが、飲むのに、安全でも適切でもない、月曜の夜に飲んだ。翌日、予想を覆して二日酔いの頭痛も腹痛もなかった。 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店へ営…

丸善 京都本店と『スローカーブを、もう一球』

先月丸善京都本店がオープンした。先月といえば、8月。夏だ。京都市内は、山で囲まれた盆地になっている。京都の夏は暑い。街からは山の斜面が見える。空と山を分ける緩やかな山の曲線が、曇り空の京都に描かれている。 スローカーブを投げる時の自分をイメ…

イメージがあれば、こんな風に支離滅裂な文章を書かなくてもよい。

写真はイメージを作る。 Photoshopの加工技術が、幻想を作り出しありもしない理想を提供するようになった。 それでも、イメージの力は必要だ。デザイン思考、という言葉が本屋の棚で目につくようになった。デザイン思考というものは、目に見えるものを美しく…

髪とふたば書房と私、愛するあなたのため毎日は通えないけど、時々本を買ってね

京都のふたば書房プラスマルイ京都店へ行った。 独立系の出版社、アタシ社から出てる『髪とアタシ』が取り扱われてて、驚いた。今、一番注目してる。合同会社アタシ社 - 合同会社アタシ社独立系出版社の良いところは、信念が見えやすく、フットワークが軽い…

得体の知れない不吉な塊

津田沼駅には千葉工大がある。 千葉工大の男女比はおよそ9:1らしい。男子校といってもいいんじゃないだろうか。男の花園化した千葉工大へやってくる女子たちと、男の子たちはどんな距離感で接するのだろう。 1割だったらかえっていない方が精神衛生上、健康…

打上げ花火、スーツで見るか、私服で見るか

浜松町にある文教堂浜松町店へ行った。 上京したばかりの頃、飲食店でアルバイトをしていた。同僚と四人で東京湾の花火大会を見に行った。 女の子2人と男2人とだった。 花火はあっという間に終わり、混雑した浜松町の駅へ向かった。夜を明かそうか、とファミ…

Vacantとモテ期到来

最近、すごいモテ期が来た。 毎日、お誘いの連絡が絶えない。 夜のお誘いや融資の話がメールで1日100通は来る。いつ、どこでこんなに有名になったのかわからないけど、果ては35億円を振り込みたいという奇抜な人まで現れた。モテ期、恐るべし。 10代の高校生…

東武東上線、本屋ツアー

最近は仕事の業務報告ばかり。本屋へ行って、わーってテンション上がって、さあ、ブログだー、って思う。んで、今日は、、、と回想。本屋さん行って楽しかったなーっつう話になり、結局、業務報告になる。1日の大半が仕事で縛られてるのに、仕事のブログ書い…

かもめのジョナサンでランチしようよ

神楽坂へやってきた。神楽坂駅から地上に出ると、すぐにかもめブックスという本屋さんがある。昔は文鳥堂さんという本屋だった。 文鳥はやがてかもめになるんだな。 ちなみに、現在駒鳥が来鳥されている。 かもめブックス|神楽坂|本屋 かもめブックス社長…